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成功と失敗の脳科学

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やっぱりどうもこの別冊シリーズが好きなようです。
まとめから書いてしまうと、当然ですが人間も元は自然の弱肉強食の世界に曝されていて、生き残るための本能的な反射があって、それが今の人間の知覚とか思考の根底をつくっているのかな、という事です。

ライバルがいると燃えたり、他人の失敗を喜ぶのは目の前の餌を取らなければいけないという欲求から説明できそうだし、うつ病が現代増えているのは手を動かしたり労働や苦労を厭わないように脳が出来ていて現代便利すぎて苦労をしないためにうつ病などになってしまうとか。

あとオキシトシンというホルモンが分泌することで信頼の感覚が生まれるそうなのですが、信頼の高さが経済的豊かさと相関関係にあるようで、もちろん貨幣や社会というのは信頼が全てというかお互いルールを守ることによって成り立っているので当然なのでしょうけれど、それも興味深かったです。
最後に「子供は象徴をどう理解するのか」というのが一番興味があったのですがもう少し深い内容だったらなあと。。絵や写真のリンゴとか椅子とかそれがそのものではない象徴であるということを学ぶには時間がかかる、とざっくりそこまでしか書いていなかったのですが、言葉というものも同じですれど、僕たちは何かを伝えるためにはそのものを手にして相手の目の前に振り回さなくてもコミュニケーションできるというのが、実はとても不思議な状況だという事は、まずもう少し認識してみるべきでしょう。

ギリシア哲学的にいくら上からの視線で到達できなかった事も、精神病患者や、未開文明に接する事で見えて来た、という事が象徴的だと思いますが、やっぱり大切な事というのは人間の本性というか無意識のドロドロとした中にしか見つけられないという事なんだと改めて思います。

え?何言っているか良く分らないですか?
それは意識の延長に真実があるという教育をされてしまった事から逃れられていないからですよ^^
by Moriyasu_Hase | 2012-08-17 21:01 | ひとって?
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