大分帰りに。

大分の現場の配筋検査(来月上棟です)帰りになかなか行けない、行かないところに行って来ました。
まずは池原義郎設計、北九州プリンス(現クラウンパレス)-1989年に泊りました。
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まず窓の右に換気小窓がついてますが、正面のガラスをFIXできれいに切り取りながら気軽に風が入れられるので良いですよね。あと下に見えるのは教会でしょうけれど、池原さんらしい繊細なスチールワークでした。
ただ全国的に良く見かけると思いますが、多少交通の便が悪かったりして、相場がその辺りのビジネスホテル並みなのでサービスもそれなりになってしまっているという感じでした。安いから良いけど。。
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石井和紘設計、北九州国際村交流センター-1993年。通りがかりに外観だけでしたしまあ最近名前も聞きませんが、、、でも決して新しくないのに新しく見えましたから、構成もデザインなども優れているという事だと思いました。
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村野藤吾設計、旧八幡信用金庫-1971年。余り取り上げられる事はない作品ですが、さすが村野建築(まあ僕好きだから)がっかりさせません。でも村野さんの造形って本当に変幻自在というか、「スタイル」から逃れるというか全く意に介していないのがすごいところですね。
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磯崎新設計。北九州立美術館-1974年。このあたりはかつては製鉄で恐ろしく賑わっていたそうで、それを見下ろす岡の上に力強くはね出しています。まあ磯崎さんの造形について触れてはいられないのですが、でもこの内部の写真の左右がこの跳ね出した展示室で、つまり2本の長い展示室を並行させているのですが機能的にも内部空間としてもとても上手く出来ていると思います。
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でも40年近く経っていることを感じさせないのはこの構成の力強さに依るところが大きいのだと思います。
浜松の美術館は40年で(途中ろくな改修もせず)建替えるそうですがね。。
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同じく磯崎さん。北九州立中央図書館-1974年。これも思ったよりずっと良かった。というか朝からとても利用されていたのもあるけど、この円筒屋根が曲がりながら連続する下にそれぞれの機能が納まることでシームレスな感じというか、、つい歩いてみたくなるというか、でもその歩いてみたくなる、というのは図書館にはとても大切な室だなと改めて思いました。
最近うちに本が積まれてしまい図書館に行かないのだけどたまには行きたいなと思いました^^;
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村野藤吾設計、宇部市渡辺翁記念会館-1937年。実はこれが一番の目的でしたが、雨がひどくなり、入口に長蛇の列がと思ったら、東国原英夫講演会とあるではwwwお陰でふらりと中へ入ることもできず。。
でも築75年!デザインだって今なされてたとしても全く旧くない。やっぱりスタイルに乗るから旧くなるわけで、、というのを実感しますし、というかそれを自分の中に強く刻むために来たようなものです。
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宮崎浩設計。中原中也記念館-1993年。これは少しがっかりでした。宮崎さんは槇事務所出身でとても繊細にやれる方だと思いますが、この規模と打ち放しというのがいけないのか。。新築時はまた違ったんでしょうけど繊細さは感じられませんでした。。今回見た他の建築たちが時間に抗う強さを感じさせてくれたので対照的で、それはそれで良い教訓にはなりましたけれど。。
でもこういう個人作家のための○○館がどんどん出来ますが、そのうちどうするつもりなんでしょうねえ。。中原中也でさえ決して来客が多いようには見えなかったですし。
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ラストです。鬼頭梓設計。山口県立美術館-1979年。ついたのが17時過ぎで閉館時間でしたがお願いして無理矢理入れて貰いましたw。ので決してゆっくりできませんでしたし既に疲れが。。ですが、内部は最近改修したそうでとてもきれいでしたし、落着いて、でもすっきりと端正な外観とのバランスもとても良かったと思いました。でもこういう系統なら前川さんの中に陰翳がある方が好きですが、美術館としてはこのほうが相応しいのかもしれません。

と最後はバタバタ新幹線に飛び乗りヘトヘトでの帰宅でした。
僕は敢えて築後長い建築を見るように心がけていますが、例えば自分の今後40年の生き方を考える場合にやっぱり同世代でなく、70歳80歳の方を見て考えるように、建築設計でも出来たばかりの新築を参考にしてしまっては今後5年10年は良くてもそれっきりなんだと思っています。
浜松周辺にはそんな参考になるものがほとんどありませんので(残念ながら今出来ているものも決してそうはなれないでしょう)たまにこうやって遠方に行くしかないなあと。。そんな内心もあって九州の仕事をお請けさせて頂いたのですが。

それと。こういう時には出来るだけ歩いてそのまちの雰囲気とか生活とか感じられるので出来るだけ歩いた(ので足腰が痛い)のですが、山口市は駅の裏が小さな山?が迫っていて、つまり何もないの?って感じでしたが商店街は小さいながらもセンスというか気持が感じられる感じで良いまちだなって思いました。
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by Moriyasu_Hase | 2012-09-09 11:41 | けんちくーみる
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