少し前に竣工したKw邸、今朝外観を撮影してきました(少し寒かったです) 住まいの中には外部から囲うところと開くところが出来るわけですが、南側道路の場合、道路、ガレージと庭空間がつながってしまっているのは、どうも落ち着かなさを感じてしまい、道路側から少し閉鎖的にした上で、その向こうに中庭的な作り方をしたくなります。 ということで、この住宅も道路面から閉鎖的な代わりに中庭を大きくとって、そこを中心とした内部空間で囲んでいます。 開くからには、やっぱり大きく軒を出したくなります。そして、その軒は抑えめにすることで、外部との中間領域の軒下空間を、室内的な落ち着いた感覚とし、<中ー外>という感覚を和らげます。 日本の気候だから、必ず軒を出さないといけない、と思っている訳ではなく、敷地状況などの前提条件の違いによって、いろいろ考えているうちに、自然とそうなったりならなかったり。 それはひとつの直感的な部分でもあるのかもしれず、なかなか何故そうなったのか、と簡単に答えられるものではなく、「好きなものは好き」という感じもあります。 ただ、仕事で設計をさせて頂く以上は、そうあるべき理由をきちんと考え、答えられないといけないわけですが、理屈だけでもなく、だれでも「気持ちいい」と思えるものは、理屈をつけなくても伝わるのかな、と思いますし、誰でもが「気持ちいい」と思える空間をつくるということは、実はとても難しく、奥深く、今はそれをもっともっと追求したいと思っています。
by Moriyasu_Hase
| 2007-11-21 21:25
| けんちくーしごと
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